教育関連ニュース

2021-04-23 07:00:00

小学校英語教育、「音」を大切にした読み書き指導を

2021.4.20『朝日新聞DIGITAL』より。

 

新学習指導要領がスタートして1年。

 

小学校3・4年生の子どもたちは「聞くこと」「話すこと(やり取り)」「話すこと(発表)」の3領域にフォーカスした音声面を中心に学んでいますが、5・6年生では「読むこと」「書くこと」を加えた教科として学ぶようになりました。

ワールド・ファミリー バイリンガル サイエンス研究所(※以下、IBS)では、幼児期から小学校卒業までの効果的な読み書き指導のあり方について、青山学院大学のアレン玉井光江教授にインタビューを行った記事を公開しました。アレン玉井教授は「英語のリタラシー(読み書き)指導」がご専門です。

 

■ リタラシー指導とは?

画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/256344/img_256344_1.jpg

 

アメリカの大学でTESL(第二言語としての英語教授法)/TEFL(外国語としての英語教授法)の修士号を取得し、日本に帰国後は大学付属の子ども英語教育センターで英語を教え、当初は音声(リスニングやスピーキング)中心の授業をしていたというアレン玉井教授。英語圏で育った帰国子女の子どもたちに英語を教えたときに、海外滞在年数が長く発音が良くても、読み書き能力が低い子もいること、英語にふれる機会が少ない日本の環境では、「聞く・話す」という音声の力だけで英語力を保持していくのは限界があることを実感。

 

また、日本育ちの子どもたちを教えるなかでも、小学校卒業までに身につけた「音」の力を中学校に入ってからどれだけ正しく評価してもらえるのか、という課題があり、「音を聞く力・話す力を適切に保持して次の学習につなげていくには、文字というものが絶対に必要だなと思うようになりました」と言います。

 

「大切に育てた音声指導の結果を残せるかどうかは、効果的なリタラシー指導を行えるかどうかによります。

 

文字を通して音を定着させていく、という考え方に代わっていきました」。いまでは「4技能統合」と呼ばれる考え方ですが、アレン玉井教授が唱える「文字教育」や「リタラシー指導」は、あくまでもしっかりとした音声指導のうえに成り立つものです。

 

「リテラシー」は「情報リテラシー」など、いろいろな意味で使われていますが、アレン玉井教授は純粋に「読み書き」という意味を強調したいという思いから、英語の発音に近い「リタラシー」ということばを使うことにしたとのこと。また小学生を対象とすると、とかく文字指導のみが強調されますが、それ以上の読み書き能力を育てていきたいという意味もあるそうです。

 

「それ以上」とは、例えば、アルファベットを読んだり書いたりするレベルではなく、さらに、英語の単語が読める、英語の文章が読めて理解できる、というレベルの読み書き能力で、リーディング、ライティングにつながる力を小学校で育てる、ということ。文部科学省の学習指導要領に書かれている指導目標「イ」に当たるものだと言います。

 

<小学校学習指導要領 外国語活動・外国語編>(文部科学省, 2017)

第2章 外国語科の目標及び内容

第2節 英語

1 目標

(2)読むこと

ア 活字体で書かれた文字を識別し、その読み方を発音することができるようにする。

イ 音声で十分に慣れ親しんだ簡単な語句や基本的な表現の意味が分かるようにする。

 

「多くの先生方が『ア』のレベルは指導していますし、教科書にも載っています。

 

でも、『イ』の指導についてはどのように指導してよいのか明確に示されていないと思います。

 

ややもすると文や単語の丸覚え、または写字で終わってしまいます。

 

『ア』のレベルから『イ』のレベルに指導するには、教員としてのリーディング指導に関する知識、理論的バックグラウンド、訓練が必要です。」

 

■ リタラシー指導は「体型的」&「明示的」に行う

 

アレン玉井教授は、「音声言語は5万年前から存在しているけれど、文字言語は5千年前からと言われています。音声言語は自然に生まれた言語ですが、文字言語はそうではありません。ですから、人が教えなければできるようになりません。だから、文字が読めない人たちは貧困に陥ってしまうんです。」とも話します。

 

「読み書きは、エンパワーメント(社会的地位の向上)になります。日本人は、いままでは、日本語の読み書きができればよかったのですが、これからは、きっと英語の読み書き力が経済格差を広げていくと思います。

 

私は、そのようになってほしくない、という想いをもって、英語にふれる機会があまりない公立小学校の子どもたちに英語のリタラシー指導をしています。」

 

「日本語の文字は、小学校6年間かけて学びますよね。でも、英語の場合は、5・6年生だけでアルファベットを読んで書けるようにして、さらに単語を読んで書ける力につなげなければならない。ちゃんとした指導プログラムを計画しなければ、子どもたちが英語を嫌いになるのは当たり前です。」と話し、適切な指導プログラムが必要だと説きます。

 

そして「時間がゆっくりある小学校段階でていねいに指導することが大切だと思います。

 

リタラシー指導を避けていたら、中学校で大量の英語を覚えなきゃいけない、となったときに、子どもたちはどうなるでしょうか。単語の文字がわからない、読み方がわからない、となると、文を理解するとか、文法を理解するということは到底できません。

 

すると、子どもは、テストのために丸暗記するだけになってしまいます。」と警鐘を鳴らします。

 

「読み書きは、自分ができているかどうか、ということが確実にわかる。

 

読めなかった英語が読めるようになってくるわけですから、達成感が強い。読み書きは学びに向かう態度をつくり、自律学習を促進していく大きな活動である」とアレン玉井教授は教えてくれています。

2021-04-22 07:00:00

航空宇宙産業の教育研究拠点、岐阜大に開設 本格運用始まる

2021.4.20『岐阜新聞 Web』 より。

 

 岐阜市柳戸の岐阜大で19日、航空宇宙産業の研究教育機関「航空宇宙生産技術開発センター(IPTeCA=イプテカ=」の開所記念式典があり、関係者約50人が完成を祝った。県の産学金官が連携し、東海地方で盛んな航空機製造業の国際競争力向上と高度な生産技術者の育成を目指す。

 

 機関は2019年4月、内閣府の地方大学・地域産業創生交付金と県費、合わせて5年間で約26億円を受けて発足。

 

20年4月、岐阜大と名古屋大が法人統合し、両大学を運営する東海国立大学機構直轄の研究拠点となった。

 

情報通信技術、加工組み付けロボット、自律搬送、先端加工技術の4分野において、両大各約30人の研究者が携わる。

 

岐阜大のものづくり技術と名古屋大の設計技術、それぞれの強みを生かしながら、人材を教育。川崎重工業やナブテスコといった企業との約50の共同研究開発も進んでいる。

 

 20年10月末に完成したセンターは鉄骨造り地上3階建て、面積は延べ1527平方メートル。

 

工事費は約5億9500万円。

 

企業との共同実験研究室や学生や社会人教育のための実習室、実験スペースを数多く備える。アーム型ロボットや模型飛行機を自動で組み立てる装置などの大型機械もあり、航空機製造の生産工程を一貫して実践的に学べる。

 

 岐阜大では高度なロボット工学や情報工学を学ぶコースが工学部に設けられ、約80人が名古屋大との共通開講科目などを履修する。

 

名古屋大大学院で航空宇宙工学を学ぶ7人も10月以降にセンターで実習を行うなど、センターを核としたカリキュラムが組まれている。

 

 式典には機構長の松尾清一名古屋大総長や副機構長の森脇久隆岐阜大学長、古田肇県知事らが出席。

 

小牧博一センター長らの案内でセンターを見学した。開所を記念し、元三菱航空機副社長で、現在、空飛ぶ車を手掛ける新興企業スカイドライブ(東京)の最高技術責任者、岸信夫さんの特別講演もあった。

 

2021-04-21 07:00:00

デジタル教育推進で産官学が協定 教員を支援へ 東京 小金井

2021.4.20『NHK NEWS WEB』より。

 

小中学生に1人1台のパソコンなどの端末が整備され、今年度から本格的に教育のデジタル化が進む中、東京の小金井市と東京学芸大学、それにNTTが協定を結び、教員の支援に乗り出すことになりました。

 

政府は新型コロナウイルスに対応した学習環境を整えるため、小中学生1人1台の端末の整備を前倒しして、教育のデジタル化を進めていますが、教育現場で端末をどう生かすかが課題となっています。

 

こうした中、小金井市と東京学芸大学、それに通信大手のNTTコミュニケーションズは、協定を結び教員の支援に乗り出すことにしました。

 

協定では小金井市の小中学校の教員を対象に、NTTの社員がデジタル教材の使い方の研修を行うほか、大学とも協力して授業で端末を効果的に活用する方法の検証を進めるということです。

 

NTTコミュニケーションズの丸岡亨社長は「整った環境をどう利活用し学習の効果を高めるかが今後の課題だ」と話しています。

 

また、小金井第三小学校の熊義史教諭は「今回の連携を通じて、デジタル教材を活用した授業をさらに広げていきたい」と話しています。

2021-04-20 19:59:00

「インターン」は仕事体験必須 企業、採用選考を視野 経団連と大学

2021.4.19『時事通信』より。

 

経団連は19日、採用や大学教育の在り方を大学側と話し合う産学協議会を開き、企業が学生を対象に行う「インターンシップ」(就業体験)の新たな定義などを盛り込んだ報告書を取りまとめた。

 

学生が一定期間、実際の業務に従事する活動をインターンと定義。企業側の採用選考を視野に入れた取り組みであることを明確にした。

 

通年型や職務内容を詳しく定めたジョブ型など採用形態のグローバル化が進む中、国際競争をにらみ、実務体験を重視。体験を伴わない企業説明会などはインターンから除外した。

 

協議会は今後、大学や学生、企業などに周知する。インターン活動で取得した学生の情報を企業は採用選考に使えないとの政府見解がある一方で、文部科学省は昨年、産学の意見を尊重する姿勢を示しており、今後、見解の見直しも働き掛ける。

 

報告書はこのほか、新型コロナウイルス禍で広がった対面とオンラインの「ハイブリッド型」教育を常態化すべきだと強調。

 

政府に対し、必要な環境整備を要望した。

 

 

2021-04-18 16:41:00

政府、規制改革で「教育現場におけるオンライン教育の活用」を推進

2021.4.14『教育とICT Online』より。

 

 

政府は2021年3月29日、内閣府の規制改革推進会議で決定した「当面の規制改革の実施事項」のうち、「教育現場におけるオンライン教育の活用」について取りまとめ、規制改革担当の河野太郎特命担当大臣と、萩生田光一文部科学大臣の両名併記で公表した。

 

 2020年12月22日に開催された第9回規制改革推進会議で、「当面の規制改革の実施事項」として挙げていた「オンライン教育」に関して詳細をまとめたもの。規制改革の実施事項では、ほかにも「行政手続における書面・押印・対面の見直し」や「一般用医薬品販売規制の見直し」「テレワークの普及・促進」「規制のデジタル・トランスフォーメーション」などを挙げている。

 

 政府はGIGAスクール構想の実現に向け、小中学校での1人1台端末の整備とともに、高等学校でも端末を整備するなど、ICTをこれからの学校教育を支える基盤的なツールとして活用する環境を整えている。

 

 こうしたICTの環境整備を生かし、児童・生徒の発達段階に応じて、オンライン教育を有効活用することで、教員が児童・生徒に寄り添い、質の高い教育が行われなければならないとした。

 

 さらに、新型コロナウイルス感染症対策だけでなく、その他の感染症や災害発生時などの非常時に登校できない児童・生徒の学びを保障することが必要とした。 そのため、教育現場でのオンライン教育の活用について取り組み内容を列挙した。

 

 取りまとめは「1. オンラインを活用し、教師がより児童・生徒に寄り添う質の高い教育の実現」「2. 学習者用デジタル教科書の普及促進」「3. 感染症や災害の発生等の非常時にやむを得ず学校に登校できない場合の学びの保障」の3つの分野に分かれる。

 

 1の「質の高い教育の実現」では、(1)学校現場の創意工夫の促進(2)不登校児童・生徒、病気療養児に対する学びの保障(3)高等学校におけるオンライン教育(4)大学におけるオンライン教育について具体的な取り組み内容をまとめた。

 

 2.の「デジタル教科書の普及促進」では、学習者用デジタル教科書の使用を各教科の授業時数の2分の1に満たないこととする現行基準を撤廃するとともに、学校現場でデジタル教科書の普及を促進する。一方で視力低下の防止など健康面に配慮し、健康面での留意事項についても周知する。

 

 3の「学びの保障」については、小中学校から高等学校、大学まで、2020年は感染症対策で特例措置として実施したオンライン学習など在宅学習を評価に反映することなど、将来の感染症や災害対策でも同様の対応を可能にする。

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